第31回 学校では意外と勉強できない

今回は、雑記です。

学校は、勉強をしに行くところなので、勉強するに当たり、
最良の環境が整っていると思ってしまいますが、実は、そうでもありません。

意外と、学校では勉強する体制が整っていないことが多いです。

授業で、完璧に理解できれば、問題ありませんが、なかなかそうもいかないのが現実です。

ですので、「予習・復習を」と言われる訳ですが、そもそも、理数系教科に予習は必要ないですし、
復習と言われても、授業でわからないものが、
自分でちょっと勉強しただけでわかれば苦労はしません。

こういう生徒が普通でしょう。

そういう時は、普通の人は、「質問に行きなさい」と言うでしょうが、
それが、簡単ではないというお話です。

実は、質問する暇はない

そもそも、いつ、質問に行くのか?という問題ですが、休み時間昼休み?それとも放課後

正直、いつでも良いですが、休み時間は、トイレや教室移動で時間いっぱいですし、
昼休みも、当番が当たると時間はないです。
また、そもそも、昼休みですら20〜30分です。
腰を落ち着けてじっくり質問をするには、少し、心もとないです。

となると、放課後に聞きに行きたいところですが、放課後部活があります。

授業が終わって、間髪入れずに部活の準備、そして部活。
少しでも遅れるものならば、大変なことになるなんて話もあったり、なかったり・・・

とてもじゃないですが、質問行く暇はありません。

では、部活が終わった後は?
下校時刻ギリギリまで部活が行われ、すぐ帰るように指導が入ります。

今の中学生に学校で、じっくりと質問をする時間はありません。

優先順位は「部活>勉強」

そもそも、教員にも放課後は部活の指導があります。
じっくり、放課後質問を受け付ける時間がないのも事実です。

しかし、そんな中でも、気を効かせて、教員側からアプローチをすることがあります。
あまりにも酷い時や提出物を出さないときなどです。

放課後残して、勉強させるわけですが、そんなことをしていると、
部活に行かせろ」と他の教員に言われます。

時には、校長・教頭から指導が入ることもあります。

学校は、部活動こそ、生徒指導の根幹であると考え、学校を部活動中心に回す傾向があり、
部活こそが全てと考えている節があります。

もちろん、授業が1番大事ですが、放課後は、勉強よりも部活なのです。

生徒も放課後まで勉強したくないと思っているでしょうが、
学校側にも放課後に勉強を教えるつもりはありません。

勉強が苦手な子に対して、
教えない」、「教える気がない」、そして、「教えさせない」という
非核三原則みたいなものが出来上がっているのです。

※非核三原則・・・「持たず、作らず、持ち込ませず」

放課後は拘束時間

そもそも、本当は、ある程度自由に過ごせる時間と空間が必要です。

しかし、そういう時間と空間では、トラブルが起こることも多々あります。
そういうトラブルのもとは、初めから排除するのが今の風潮です。

放課後とは、本来、自由な時間であって、
部活に打ち込む人もいれば、図書室で勉強する人もいる。
教室でだべっている人もいれば、終業のチャイムとともに走って帰る人もいる。

これが、ドラマやマンガの描く放課後です。

そんな各々が、自由に過ごす時間であるべきであって、
みんなが、部活に追われる放課後は、面白くありません。
そして、自分の放課後の過ごし方を自由に選択できるべきで、
また、学校は、それをサポートできる環境であるべきです。

しかし、今の学校は、放課後に校内をウロウロしているだけで、指導の対象になり、
半強制的に部活動に取り組まされます。

金太郎飴のように、どこを切り取っても、部活をしているという状況が、
良い学校なのか少々疑問です。

つまり、今の学校では、放課後は自由な時間でなく、拘束時間なのです。

いつやるの?塾でしょ

結局、質問する時間がないとなると、授業で理解できなかったらどうなるのか?

あきらめるしかないです。
自分で教科書を読んで理解できるのならば、授業は必要ありません。

授業でわからなかったら、あきらめるしかない。これが、現状です。

そこで、多くの中学生が出した結論が、「いつやるの?塾でしょ」という事のようです。

学校で聞けないのであれば、塾でじっくり聞こうというわけです。
学校がダメなら、塾で勉強しよう。

「いつ勉強するの?」「塾でしょう」という話です。

学習塾が一般的になって、こうなったのか、
学校がこうなってしまったので、学習塾の需要が高まったのか?
タマゴが先か、ニワトリが先かわかりませんが、どうもこういう事のようです。

いずれにせよ、「いつやるの?塾でしょ」の流れは、完全に、学校が牽引している気がします。

最後に

もちろん、部活動に打ち込むことは、中学生にとって、大切なことです。
しかし、部活動が全てではなく、他の選択肢があってしかるべきであるということです。

また、「教科書を読めば、それでオールオッケー!」という人もいるでしょうし、
「授業なんか、聞いてりゃわかる」という人もいるでしょう。
しかし、そういう人は、悪くても中の上くらいの人です。

それ以外の凡人は、そう簡単なものではなく、
わからないから勉強できない、勉強しないからもっとわからない」という
負のスパイラルが完全に出来上がってしまっています。

そして、これを止める手立ては学校にはありません。
あっても、今の学校は、それに取り組むつもりはないです。

おそらく、学校は否定するでしょうし、クレームを入れると、放課後も面倒見てくれるでしょう。
しかし、根本的に、こういう考え方を持った校長・教頭・教員が多いのは事実です。

しかし、学校の授業がわからない人が、
塾でもう1度授業を受けただけで、理解できるなんてこともなく、同じことを学校と塾で繰り返し
時間と金の無駄になっている場合も多いようです。

結論としては、大人は日常的に質問できる環境をつくり中学生には質問する度胸が必要なようです。

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