小中学生のお約束の質問。
「なんで、勉強しなければいけないの?」
大学で、「教員になりたいのなら、この質問に対する自分の解答を見つけておきなさい。」と、
言われたことは、今でも覚えています。
前回、ついでにその回答を軽く書きました。
しかし、あれでは不十分なので、もう少し、掘り下げてみたいと思います。
そもそも、大学で言われた通り、この回答は十人十色です。
これが正解というものはないでしょう。
ですので、あくまで、当塾の考えを中心に掘ってみたいと思います。
決まりは決まり
まず、1つ目の理由は、法律などで決まっているからです。
日本では、日本国憲法から始まって、教育基本法、学校教育法、学校教育法施行規則、
学習指導要領など、たくさんの法律やそれに準ずる決まりで、
いつ、どこで、どんな教育をするか、細かく決められています。
この決まりに沿って、全ての小中学校(高校・大学も)は、運営されています。
そして、最低限学ばなければいけないことも、決まっています。
私たちは、この決まりに則って学習しています。
そして、多くの人は、中学校を卒業したという事は、
全国共通で、それらのことをマスターしていると考えます。
ですから、入試や入社試験でそれらをマスターしているかどうかを問うわけです。
その結果、基準に満たない人は、容赦なく断られる訳です。
しかし、
「勉強が全てではない」「そんなことで、入社試験を落とすことが間違っている」
とか聞こえてきそうです。
「悪法もまた法なり」と言いますが、
「なぜ勉強するのか?」の問いの答えが、「法律で決まっているから」では、あんまりです。
決まりと言われても・・・
当塾では、勉強しなければいけない理由は、もう1つあると考えています。
それは、「死なないため」です。
勉強をサボると、死にます。
は、言い過ぎでも、しっかり勉強をしておかなければ、
確実に、自分を危険にさらす可能性が高まります。
それが、前回チラッと書いた中和の話です。
中学校で、酸性の水溶液と、アルカリ性の水溶液を混ぜると中和が起こり、
正体不明の塩ができることを知っていれば、
不用意に酸性の洗剤と、アルカリ性の洗剤を混ぜることは無いでしょう。
あるいは、誤って混ぜてしまっても、違和感を感じた瞬間、適切な対処ができるでしょう。
まさに、中学校の学習内容が命に係わる事例です。
他にも、地震の後に何が起こるかは知っておくのと知らないのでは、
地震発生後の行動に大きく影響するでしょう。
仮に、地震発生後、津波が来るかもしれないことを知っていれば、
高台に非難することもできるでしょう。
非難することなく、その辺で井戸端会議をしていると、流されます。
こんな事例は、意外と多いです。
豊かな生活を
そして、これは、勉強しなければいけないと言うよりは、
勉強した方が良い理由になりますが、騙されないためです。
中学生は、3年生でも、1割引きの計算ができません。
信じられないかもしれませんが、かなりいます。
8%の消費税の計算もできません。
計算ができなくても、死にません。
しかし、騙される可能性は極端に高まります。
「この商品、定価1000円のところ、5割引きで提供させていただきます。
1200円です。どうですか?5割引きですよ。」
とか言われると、
「5割引きですか?お買い得ですね。買います。」
と、1200円払いそうな中学生は、非常に多いです。
その他にも、浄水器を売りに来た人が、専門用語を並べて、色々言っていましたが、
「その物質は、煮沸すれば分解されるって本に書いてましたけど・・・」
なんてこともありました。
そう言うと、
「じゃあ、○○はどうですか?」とか言っていました。
ちょっと、怪しさ全開ですよね・・・
また、笑点で笑うためにも、それなりの知識がいります。
自称社会派の円楽(楽太郎)さんは、時事問題を入れ込みます。
元ネタの時事問題を知らなければ、笑えません。
この時事問題の基礎は、中学校で習う社会科の内容であることは、
説明の必要はないでしょう。
このような、知らないと理解できない娯楽は多いです。
結局・・・
最後にまとめます。
ようは、「必要か?」ではなく、「必要になったときに困らないように、勉強する。」
がポイントだと考えています。
必要なときは、突然やってきます。
訪問販売が来たとき、地震が来たとき、山の中で事故を起こした時・・・・
その時、常に誰か助けてくれる専門家がいるわけではありません。
とりあえず、自分1人で解決しなければいけません。
そして、その時が、いつ来るかなんて、誰にもわかりません。
こちらもチェック
|