第30回 高校受験で初めて出会う停滞期

今回も引き続き、停滞期とブレイクスルーについてです。

高校受験を控え、3年の夏ごろから本格的に勉強に取り組む人が多かと思います。
真剣に夏休みに勉強をすると、2学期には、停滞期に突入してしまうでしょう。

すると、勉強しても、成績が上がらないという現象が起きます。
そして、大抵の人は、停滞期の経験は初めてで、嫌になったり、焦ったりします。

しかし、今まで8年以上勉強を続けてきたのに、なぜ、初めての経験をすることになるのでしょうか?

定期テストでは停滞期は経験しにくい?

普通、1〜2年生の間に経験するテストは、中間テストや期末テストと言った定期テストです。
一般的に、定期テストは、範囲が設定されており、その時、学習したことが出題されます。

前回までで、停滞期が起きるのは、知識を整理できていないからだとお話ししました。
つまり、その時覚えた内容がそのまま出題されるわけですから、整理しなくても、点が取れるのです。
そして、次の定期テストでもまた、新しい内容のテストをします。
その繰り返しになります。

次々新しい知識を道具箱に入れても、
道具箱の上の方に置いた新しい道具だけで、テストができてしまうのです。
特に、道具箱の奥の古い知識は、使いません。整理できてなくても、問題ないのです。
定期テストで使う知識という道具は、昨日覚えたわずかな道具で良いのです。

停滞期に入る前に、次の単元、次のテストになると言えば、わかりやすいでしょうか?

定期テストは、知識をしっかり覚えれば、そこそこ点が取れるのです。
そのため、定期テストでは、勉強すれば勉強しただけ点が上がり、サボれば点が出ないのです。

定期テストでは点が出るのに・・・

定期テストでは点が取れるけど、実力テストでは点を取れないという人が多いですが、
定期テストでは点が取れないけど、実力テストでは点が取れるという人は、ほとんどいません。

定期テストと実力テストを比べると、実力テストの方が順位や偏差値が良いという人は、結構います。
これは、定期テストと実力テストの点数の差が、周りの人よりも少ないから、
相対的に順位や偏差値が上がるためです。
決して点が上がったわけではないはずです。

そもそも、実力テスト定期テストは、全く問われているものが違います。
定期テストは、その時、学習したことをどれだけ覚えているかをチェックするもの。
実力テストは、その時、どのくらいの実力がついているかをチェックするもの。

そのため、問題構成も全く違っており、定期テストでは、
習ったことを理解しているか?知識はあるか?そんなことを問う問題が多く出題されます。
つまり、基礎・基本の問題が多いということです。
しかし、、実力テストの問題は、実力がどの程度か?ということを確かめたいので、
定期テストで出てくる、ちょっと難しめの最後に出てきそうな問題を集めたような構成になっています。

それこそ、実力テストでは、知識ではなく、経験を問う問題が多いということです。
経験を問う問題は、道具の整理が必要です。
知識だけではカバーできない部分は、点が取れないということになります。

1〜2年では実力テストでも停滞期を感じない

そもそも、1〜2年生の間は、定期テストしかない学校が多いです。
また、実力テストがあったとしても、定期的に行われません。

そもそも、成績を比べることができないのです。

定期的に実力テストが行われれば、前回の成績と今回の成績を比べることができ、
上がった、下がったと言えます。
しかし、前にやった実力テストが何ヶ月も前ですと、仮に停滞期を経験していたとしても、
成績の変化が、停滞期なのかブレイクスルーなのか、ただサボっただけなのか、訳がわかりません。

つまり、仮に停滞期があったとしても、それを停滞期として認識することが難しいのです。
したがって、例え経験していたとしても、3年生で体験する停滞期が初体験と感じることになります。

結局…

結局、3年で初めて経験する停滞期に、パニクらないことです。
停滞期があることを理解して、焦らず、勉強に取り組むことが大切です。
どういう切り口で書いても、結論は結局同じ。

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